【2026年最新】停電対策グッズおすすめ7選|台風シーズン前に揃えたい優先順位つき

防災

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停電は「一晩で終わる」とは限りません

停電と聞くと、数時間で復旧するイメージを持つ方が多いかもしれません。しかし実際には、そうならなかった事例があります。

2019年の台風15号では、東京電力パワーグリッド管内で約93万戸が停電しました。千葉市では最大94,600軒が停電し、倒木や飛来物の影響で復旧までに約10日間を要しています。県内全域でおおむね解消したのは、上陸から3週間近く経ってからでした。

そして防災の世界には「72時間の壁」という言葉があります。災害発生から3日間は人命救助が最優先されるため、物資の支援が届くのは遅れる可能性が高い、という考え方です。首相官邸も、飲料水や食料の備蓄は最低3日分、大規模災害を想定するなら1週間分が望ましいとしています。

つまり停電対策とは、「不便な数時間をしのぐ道具」ではなく、「支援が届くまでの数日間を自力で乗り切る道具」を用意することです。

この記事では、何から買えばいいのか分からないという方に向けて、優先順位をつけて必要なものを整理します。結論から言えば、まず揃えるべきは次の3つです。

  1. 明かり(懐中電灯・ランタン)
  2. スマホの電源(モバイルバッテリー)
  3. 情報(電池式ラジオ)

この3つが確保できてから、余裕に応じて残りを足していくのが失敗しない順番です。

停電対策グッズの選び方|押さえるべき5つの基準

商品を見る前に、選ぶ基準を先に決めておくと迷いません。ここを飛ばして商品比較から入ると、スペックの数字に振り回されて後悔しやすくなります。

基準1:電源の種類を「分散」させる

もっとも重要な考え方です。すべての道具を同じ電源方式で揃えてしまうと、その電源が尽きた瞬間に全滅します。

電源方式長所短所
乾電池式保管が楽。買い足しやすい電池の備蓄が別途必要
充電式(USB)繰り返し使える。ランニングコスト低停電中は充電できない
手回し・ソーラー電源が尽きても発電できる発電効率が低く、あくまで補助

理想は、乾電池式を主力にして、充電式を併用する形です。手回し式は「最後の保険」として1つあれば十分で、これをメインにするのは現実的ではありません。

基準2:乾電池は「本数」で考える

意外と見落とされるのが電池の量です。

たとえば単3形3本を使う懐中電灯の場合、強モードで連続約60時間の点灯が可能とされています(パナソニック エボルタNEO使用時の目安)。1日8時間の使用なら約7日分に相当します。

ただし、これは懐中電灯1本あたりの話です。家族の人数分の明かりを用意し、さらにラジオにも電池を使うのであれば、電池は「予備を含めて24本前後」が現実的な目安になります。本体だけ買って電池を買い忘れる、というのが最も多い失敗です。

なお、機器によって単3・単4と規格が分かれます。買い揃える機器の電池規格を統一しておくと、備蓄も運用も一気に楽になります。

基準3:明かりは「照らす方向」で使い分ける

  • 懐中電灯:一方向を強く照らす。移動時・確認作業向き
  • ランタン:全方向をぼんやり照らす。部屋で過ごす時間向き
  • ヘッドライト:両手が空く。作業・調理・トイレ時に有利

停電中に長い時間を過ごすのは「部屋の中」です。懐中電灯だけを買って、部屋が暗いままだった、というのはよくあるパターンです。ランタンを1つは入れておくことをおすすめします。

基準4:モバイルバッテリーは「容量」を回数に換算する

mAhという単位は分かりにくいので、スマホの充電回数に置き換えて考えます。おおよその目安は次の通りです。

容量スマホ充電の目安向いている人
5,000mAh前後約1回持ち歩き用。備蓄には力不足
10,000mAh前後約2回一人暮らしの最低ライン
20,000mAh前後約4回家庭の備蓄向き。まずここを推奨
ポータブル電源(1,000Wh級)数十回+家電も可予算に余裕がある方・在宅避難重視

実際の充電回数は変換ロスで減るため、表記容量の6〜7割程度と考えておくと安全です。

基準5:ポータブル電源は「誰にでも必要」ではない

高額なため慎重に判断すべき項目です。

  • 必要な人:在宅避難を想定している/医療機器や電動ポンプなど電気が止まると困る事情がある/冷蔵庫や電気毛布を動かしたい
  • 不要な人:避難所への避難を想定している/一人暮らしでスマホと明かりが確保できれば十分

スマホ充電とLED照明が中心なら、定格出力500W未満のモデルで足ります。本体が軽く、価格も抑えられます。逆に冷蔵庫や電気ケトルなど消費電力の大きい家電を動かしたいなら、1,000Wh以上の大容量モデルが必要になります。

まずは「不要な人」に当てはまらないか確認してください。数万円を投じる前に、モバイルバッテリー2万mAhで足りるケースは少なくありません。

停電対策グッズおすすめ7選

※価格・仕様は2026年8月時点の情報です。変動しますので、購入前に必ず商品ページで最新情報をご確認ください。

【優先度★★★】まず買うべき3つ

1. LEDランタン(乾電池式)

停電中の生活の質を最も左右するアイテムです。部屋全体を照らせるため、家族が同じ空間で過ごせます。

おすすめ:パナソニック でかランタン BF-BL45M

  • 価格帯:4,000円台
  • 明るさ:全灯色(白色+電球色)で最大約800ルーメン/単色では最大約400ルーメン
  • 電源:単1形乾電池3本
  • メリット:最小光量なら連続約1,500時間という圧倒的な長時間点灯に対応します(最大光量では約16時間)。無段階調光と3段階の調色に対応し、タッチセンサーで細かく光を調整できます。USB端子はスマホへの出力にも対応しているため、補助的な充電にも回せます
  • 停電時自動点灯について:停電を感知して自動で点灯する機能があります。ただし「電池を入れた状態で、かつUSBで電源に接続しておく」ことが動作条件です。棚にしまったままでは作動しないため、普段からコンセントに挿して常夜灯のように置いておく使い方が前提になります

デメリット

  • 単1形電池3本のため、ずっしりと重いという声が複数あります。持ち運びには向きません
  • タッチセンサーが敏感で、意図せず触れて反応してしまうという不満が見られます
  • 本体への充電はできません。内蔵バッテリーを持たないため、電源は常に乾電池かUSB給電に依存します
  • 防滴性能はIPX2(防滴形)にとどまります。雨天の屋外での使用は想定されていません
  • 単1形は他の機器と共用しにくく、この機種のためだけに電池を備蓄する必要があります
  • こんな人向け:家族で在宅避難を想定している方
  • こんな人には不要:単身で就寝時間が早く、ヘッドライトのみで足りる方/持ち出し用の軽量ライトを探している方/屋外・キャンプでの使用が主目的の方

2. モバイルバッテリー(20,000mAh前後)

スマホは連絡手段であり情報源であり、明かりにもなります。真っ先に守るべき電源です。

おすすめ:Anker Power Bank(20000mAh, 30W)A1384N11

  • 価格帯:5,000〜7,000円台
  • メリット:20,000mAhの容量で、スマートフォンを約4回充電できます。Ankerは流通量が多く、実店舗でも入手しやすいため、故障時の買い替えに困りません。USB-Cケーブル一体型のモデルを選べば、ケーブルを別に管理する必要がなくなり、非常時に「ケーブルが見つからない」という事態を防げます

デメリット

  • 本体を満充電にするのに8時間以上かかります。容量が大きいぶん、充電も長時間に及びます。「明日台風が来るから今夜充電しよう」では間に合わないことがあるため、普段から充電しておく運用が前提になります
  • 約400gと、常時持ち歩くにはやや重量があります
  • 出力30Wのため、ノートパソコンの充電には力不足です。パソコンも視野に入れる場合は上位モデル(87W/A1383N11)を検討してください
  • こんな人向け:全員。家族の人数分あることが理想です
  • 注意点普段から満充電に近い状態を保つこと。備蓄していても空では意味がありません

3. 電池式ラジオ(手回し充電機能つき)

停電時は通信網も不安定になります。ラジオは電力・通信インフラに依存しにくい情報源です。

おすすめ:パナソニック RF-TJ20

  • 価格帯:4,000円台
  • メリット:FM/AM・ワイドFMに対応し、手回し充電に加えてサイレン機能を備えています。倒壊した建物の中など、声が出せない状況で居場所を知らせる手段になります。乾電池でも手回しでも動くという二重の電源方式が、防災用として理にかなっています

デメリット

  • 手回し充電の効率は、期待するほど高くありません。検証記事によれば、1分間ハンドルを回して(約120回転)得られるのは通話時間にして約1分程度。バッテリー残量を1%増やすだけでもかなりの労力を要し、フル充電はほぼ不可能というのが実態です
  • 5分も回せば腕がパンパンになるという体力的な負荷があります
  • 付属ケーブルが最新のiPhone(USB-C/Lightning)やAndroidに対応していない場合があります。手持ちのスマホに合うケーブルを別途用意して、ラジオと一緒に保管しておいてください。いざという時に「ケーブルが合わない」は致命的です
  • こんな人向け:全員
  • 選ぶポイント:ライト・スマホ充電を兼ねる多機能モデルが主流ですが、上記の通り手回し充電は「救助を求める電話を1本かけるための電力を生む装置」と考えるのが実情に近いです。モバイルバッテリーの代わりにはならないと割り切り、手回しはあくまで最後の保険、主電源は乾電池とモバイルバッテリーで確保してください
  • 代替候補:ソニー ICF-B99(手回し充電対応の定番モデル)

【優先度★★】余裕があれば追加したい3つ

4. ヘッドライト

両手が空くため、調理・片付け・夜間のトイレで大きな差が出ます。地味ですが満足度の高い一品です。

  • 価格帯:1,000〜3,000円台
  • 選ぶポイント乾電池式を選んでください。充電式は停電中に充電できません。明るさは200ルーメン程度あれば室内では十分です
  • こんな人向け:小さなお子さんがいて夜間の対応が多いご家庭
  • 注意点:明るすぎるモデルは、向かい合った家族の目に直接光が入って眩しくなります。調光機能つきを選ぶと快適です

5. 乾電池(単3形・単4形/備蓄用)

本体より忘れられやすく、そして最も重要です。長期保存に対応したアルカリ乾電池を、機器の規格に合わせてまとめて備蓄します。

  • 推奨量:単3形24本前後(機器構成により調整)
  • 注意点:使用推奨期限があります。年1回、防災の日などに確認する習慣をつけてください

6. カセットコンロ+ガスボンベ

停電と同時にガスや水道が止まることもあります。温かい食事は体力と気力の維持に直結します。

  • 価格帯:本体3,000〜6,000円台/ボンベ3本セット500円前後
  • 推奨量:ボンベは1本あたり約60分の使用が目安です。3日分なら6〜9本程度を備蓄しておくと安心です
  • 注意点屋内使用時は必ず換気してください。また、ボンベにも使用期限(製造から約7年が目安)があります。カセットコンロ本体にも設計上の耐用年数(約10年)がある点は見落とされがちです

【優先度★】予算と目的が合う方だけ

7. ポータブル電源

冷蔵庫や電気毛布まで動かしたい方向けの選択肢です。前述の通り、全員に必要なものではありません。

標準モデル:Anker Solix C1000 Gen 2(A17635Z1)

  • 価格帯:7万円前後
  • スペック:容量1,024Wh/定格出力1,550W/リン酸鉄リチウムイオン電池
  • メリット:1,000Wh級で電子レンジやドライヤーも動かせる出力を確保しながら、上位機より価格を抑えられています。リン酸鉄(LiFePO4)電池を採用しており、一般的なリチウムイオン電池より長寿命かつ熱に強いのが特徴です
  • デメリット:重量が10kgを超えるため、女性や高齢の方が持って避難するのは困難です。あくまで在宅避難用と考えてください

大容量モデル:Jackery ポータブル電源 1500 New(JE-1500D-SG)

  • 価格帯:8〜9万円台
  • スペック:容量1,536Wh/定格出力2,000W/リン酸鉄リチウムイオン電池
  • メリット:容量・出力ともに余裕があり、冷蔵庫を数日間動かすことも視野に入ります
  • デメリット:価格が高く、サイズも大きくなります。置き場所を確保できるか、購入前に確認してください

共通の注意点

  • 容量の目安:スマホ・照明中心なら500Wh未満で十分/冷蔵庫など家電も動かすなら1,000Wh以上
  • 電池の種類を確認:長く使うならリン酸鉄(LiFePO4)採用モデルを選んでください。三元系リチウムイオンより充放電の寿命が長い傾向があります
  • こんな人向け:在宅避難を前提とし、夏の暑さ・冬の寒さ対策まで想定している方
  • こんな人には不要:避難所避難を想定している方、単身世帯
  • 注意点購入後も3〜6ヶ月に1度は充電が必要です。放置すると劣化し、いざという時に使えません

まとめ|完璧を目指さず、まず3つから

停電対策で最も多い失敗は、「情報を集めすぎて、結局何も買わないまま次の台風を迎える」ことです。

まずは次の3つだけ揃えてください。これだけで、停電した夜の不安は大きく変わります。

  1. LEDランタン(部屋を照らす)
  2. モバイルバッテリー20,000mAh(連絡と情報を守る)
  3. 電池式ラジオ(通信が途絶えても情報を取る)

そして、買ったら必ず一度使ってみてください。開封して電池を入れ、点灯を確認する。この5分があるかないかで、実際の停電時の落ち着きがまったく違います。箱に入ったままの防災グッズは、使えない防災グッズと同じです。

備蓄は一度で完成させる必要はありません。今週3つ、来月2つ、と少しずつで十分です。大切なのは、次の台風が来る前に「ゼロではない」状態にしておくことです。

参考にした情報源

※本記事の情報は2026年8月時点のものです。

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